カーネーション あらすじ 第70話

昭和18年9月-勝に善作が亡くなった事を知らせる手紙を送っていた糸子だったが、勝から手紙から伝わってない事がわかった。

糸子が勝からの葉書を眺めていると学校から長女・優子が行進をしながら帰ってきた。
「おかあちゃん!ただいま帰りました!!」
優子は糸子に敬礼して帰宅を報告する。

国民学校の教育がすっかり染みてきた優子は帰ってから早速、友達達と竹の棒を使って裏通りで演習を行うのだった。

この頃、食べ物の配給は極端に減ってしまい、食べ物が豊富だった小原家でも裏庭に野菜を植えたり、農家に肌着等を持ち込み食料と交換してもらったりして凌いでいた。

「あんたらなんでうちが糸子っちゅうか知ってるか?」
準備できた靴下や肌着を風呂敷に摘めながら糸子が縫い子達に尋ねた。
「知りません」昌子が答えた。
「一生、糸で食べて行ける様にちゅうて神戸のおじいちゃんがつけてくれてくれたんや…ありがたいこっちゃで。糸ちゅうのはホンマこないして潰しがきくさかいな」

そんなある日、優子が映画のチラシを片手に帰ってくる。
「うち映画行きたい!明日、集会場に来るやんて!」
チラシをみた糸子は映画が戦争映画であることに気がついた。
「なんや戦争映画や…あかん」

優子はしつこく糸子に頼むので仕方なく糸子は優子、直子を連れ集会所に行く。
しかし、初めて見る映像に優子はすぐに映画を観るのをやめてしまう。

戦争中に生まれた直子達に綺麗な絵を描いて欲しいと糸子は、優子に色鉛筆をプレゼントする。