カーネーション あらすじ 第68話

朝、糸子が目を覚ますと妹の清子が朝御飯のことで相談してきた。

小原家の食料は善作の通夜、葬式で全て使い切ってしまい、今日の朝食の分すらなかった。
とりあえず糸子は残っていた少量の米で粥にすることにするが、出来上がったものは白濁したスープだった。

糸子は小原家の食糧事情に頭を抱える。
昌子は店を開けようと提案するが糸子は初七日までは香典で凌ごうと縫い子達に買出しに行かせる。

しかし、買出しに行った縫い子達は何も買えずに泣きながら帰ってくる。
「『あんたのとこ闇やってるやろ』て言われたそうです」事情を聞いた昌子が糸子に説明した。

仕方なく糸子は店を開け、買出しも隣街まで縫い子に行かせることで解決しようとする。

妹の光子と清子は、葬式のときに手伝いに来た主婦達が『配給所に来てないのに食料がたくさんあるのはおかしい』と口々に噂していたと糸子に説明する。

糸子は配給に行かないのは『食べ物が沢山あるから遠慮して』と妹達に怒鳴ったが心の中では縫い子や妹達を配給の列に並ばせない事で自分が甲斐性があると思いたかったと自分を恥じる。
すると木之元栄作の妻・節子が店に訪れ、明日行われる配給に行こうと糸子を誘った。

翌日、糸子は節子と木岡美代と配給所に向かう。
周りに疑われていても自分を信じてくれる二人を善作が残してくれた宝物だと感謝するのだった。