カーネーション あらすじ 第58話

勝が召集令状に捺印する姿を糸子は息を呑んでみていた。
祖母・ハルは腰を抜かしてしてしまう。

出征する日が4日後とかなり急な日程だった。
糸子としては余計な事を考えずにすむからと店の営業は続けていた。
勝はあいさつ回りなどで実家に帰ることに。

この時代、食べ物がなかったが糸子の家では客が、代金代わりに食べ物を置いていくので不自由は無かった。
勝の出征日前日、糸子はカツレツを用意する。
家族と店で働いていた縫い子達だけでの出征祝いをしていたが、善作がなかなか来ないことに糸子は心配になり、店の外の様子を見に行く。

勝と2人で店の前で善作を待っていると、一升瓶を持った善作が現れる。
「お父さん、すんません。赤紙…来てしまいました。すんません!」
善作に勝は赤紙が来た事を報告し、何度も謝る。
遂には泣き出してしまった勝の肩を善作は何も言わず優しく叩くのだった。
その晩、善作と勝は遅くまで2人で飲んでいたため、勝は翌朝顔を腫らして出征する事に。

勝が出征した後、勝が持って行ったトランクが店に届く。
中から、勝が着ていった背広などが入っていた。

勝の荷物を片付ける糸子に善作は助言を授ける。
「書いたらあかんもの書いて入れとくもんなんや」

糸子が勝の背広を丹念に調べると中から一枚の写真が出てきた。
写真には女性と勝とが並んで写っていた。

糸子は、その女性が歌舞伎座のロビーで会った女性だということを思い出した。