カーネーション あらすじ 第57話

忙しいと糸子は勝の誘いを断わるが勝は説得する。
「ワシかていつ赤紙来るかもしれへんやど?夫婦らしい事いっぺんもした事無いやん」

その言葉に糸子は渋々、歌舞伎へ行くことに同意する。

出かけようと準備した糸子に祖母・ハルは口紅を塗るように促す。
「元が元なんやさかい、ちゃんと化粧しぃや!」

糸子は誰も自分のことなんかみてないから構わないと言う。
ハルは『勝が見てる』と言い、妹の静子の口紅を塗らせた。

歌舞伎座がある街に到着すると糸子は街の風景に驚く。
戦争中だというのに糸子の想像以上に街が華やかでオシャレな人が沢山いたからだ。
糸子はそんな風景を見て嬉しくなり、目の敵にしている『中村春太郎』の名前が歌舞伎のチラシにあっても、気にならないのだった。

歌舞伎座の開演前、糸子と勝がロビーにいると一人の女性が勝に声をかけてくる。
女性は『わか竹』という店の『菊乃』という女性だった。
菊乃は勝と糸子に挨拶をするとそそくさと歌舞伎座を後にする。
糸子は、歌舞伎も見ずに帰る菊乃の行動を不思議に感じたが、それほど気にしなかった。

糸子は歌舞伎を見た後、自分がデザインした制服を見せるため、心斎橋百貨店に勝を連れて行く。

戦時中ということで百貨店の制服はもんぺ姿に変わっていた。
糸子は残念がって帰ろうとするが
「そんなに慌てて帰らんでもええんちゃうか?」と引き止める。
その後、糸子は勝に着物を買ってもらい、楽しい時間を勝と過ごすのだった。

糸子は、改めて直子、優子、勝を大事な宝物と感じるのだった。

しかし、12月1日、勝に赤紙が届く。