カーネーション あらすじ 第55話

昭和16年12月、日本軍がアメリカ軍、イギリス軍と戦闘に入ったというニュースが小原家に流れた。
小原家や近所の人々の会話でニュースで持ちきりだったが
「…終わるどころかまた始まりよった」一人糸子だけは呆れていた。

そんな中、店に大日本国防婦人会のたすきをした女性達が押し寄せ、糸子にモンペを着用するようにと命令する。
モンペを履かせようとする従業員・昌子や静子に糸子は散々文句を言うが
履き心地や動きやすさが一気に気に入ってしまう。


糸子は客が代金代わりに置いていく野菜を持って安岡家を訪ねる。
店のパーマ機が店の片隅に追いやられ布が被せてあることを疑問に思う糸子に対して、八重子は、洋髪が風当たりも強く、いずれ資源として回収されると説明した。

八重子から勘助が再び菓子屋で働き出したと聞き、糸子は菓子屋を覗きに行く。
勘助はまだボーっとなっていたが、幾分かよくなったことが嬉しくなり糸子は勘助を喫茶店に連れて行く。

もっと元気になるようにと糸子は、かつて勘助が憧れていた踊り子・サエを同席させる。
しかし勘助はサエを見た瞬間、痙攣してしまい店を飛び出してしまう。
勘助の後を追った糸子は草むらで泣き叫んでいる勘助を目にするのだった。

その夜、大雨の中、勘助の母親・玉枝が糸子を訪ねてやってくる。
ずぶ濡れになっている玉枝は糸子が原因で勘助が2階から飛び降りようとした事を告げる。

「世の中ちゅうのはな…皆がアンタみたいに強い訳ちゃうんや。
皆もっと弱いんや!もっと負けてんや!
アンタにはなあ!何もわからへんわ!!」
そして玉枝は糸子を睨みつけ、自分達に二度と関わらないように言った。

玉枝が傘もささずにフラフラと帰っていくのを糸子は黙って見送るしか出来なかった。


========== 感想 ======================

勘助の母親・玉枝のお怒りが凄かったですね。
亭主も亡くし、頑張っていたけど、時代のせいで髪結業が廃れ、戦争のせいでパーマ業が廃れて…食べるものに困るくらいになっていたという事も玉枝を卑屈にさせてしまった原因かもしれませんね。
今日のカーネーションは心にズンと来た回でした。