カーネーション あらすじ 第43話

糸子は玄関にある布を捲ると“小原洋裁店”の看板が現れる。

「これがお父ちゃんのケジメのつけ方や」祖母・ハルが糸子に言った。
そしてハルは父・善作は岸和田の大地主・神宮寺のツテで隣町の質屋に店主として暮らす事になったと説明した。

自分のせいで家族がバラバラになったと糸子は泣き出すがハルは、善作自信が娘(糸子)の稼ぎで暮らすということが辛かったハズと慰める。

夜もふけた頃、扉を叩く音がする。
糸子が戸を開けると母・千代が雪まみれで凍えていた。
千代は善作に言われて糸子の様子を見に来たが道に迷ってしまったのだ。

「うちは何ちゅうことをしてしもうたんやろ!みんなにどないして謝ったらええやろ思たらな…」糸子は糸子は千代に泣きついた。

千代は糸子を抱きしめると
「アホやな~そんなことを思わんでええ。あんたはガンバったんやし
お父ちゃんやて静子やらかてあんたが悪いなんてちっとも思てへん!」と優しく言った。


季節は春になり、小原洋裁店と書かれた看板が小原家の屋根に取り付けられた。
妹達や善作もかけつける。
「開店、おめでとうさん!」
岸和田商店街の人々は新しく商売を始める糸子に惜しみない拍手を送る。

しかし、糸子の始めた小原洋裁店は駒子、サエが最初に来てくれたもののパッとしない売上だった。生地屋で世話になった長谷ヤス子も訪ねてくるが、買った生地を切ってくれとお金にならない頼まれ事を引き受けてしまう事に。

そんなある日、母方の叔父・松坂正一が糸子を訪ねてやってきて、岸和田の喫茶店へと連れ出す。
喫茶店で正一と糸子を待っていたのはかつて紳士服店“ロイヤル”で働いていた同僚・川本勝だった。