カーネーション あらすじ 第39話

紳士服店『ロイヤル』を辞めた糸子は、その帰り道、仕事帰りの勘助に出会う。勘助は夕食(カレー)を食べていけと糸子を誘う。

糸子と勘助が安岡髪結い店に着くと中から吉田奈津が出てきた。
「奈津…」思わず勘助が口にすると奈津は勘助のホッペをつねった。

「“吉田さん”て呼び!明日から人妻やさかいな。
慣れなれしい呼び方してもろたら困る」
そして奈津は清清しい顔で去っていった。

奈津が泣いたことを安岡玉枝から聞いた糸子は安心した。
同時に奈津を安心させる玉枝に感心する。

糸子が紳士服店の次に勤めることになったのは末松商店という生地屋だった。
売り子として働くと思っていた糸子だったが店主は店の奥で縫製するように命じる。
周りで働く主婦達はお菓子を食べたり歌を歌ったり楽しそうに働いていた。

糸子はこのままでは店を繁盛させることができないと店主に売り子として働かせて欲しいと申し出る。昼は売り子、夜は家で仕事という条件で糸子は店頭に立つ事が許された。
生地屋に来た客に糸子は必死に生地を売り込むが、繁盛まではいかなかった。

「ちょっとも繁盛せんけどいつすんねや?」
暇になり猫をあやしていた糸子に店主は尋ねてきた。
「します!…もうちょっとしたら…」と答える糸子だったが生地屋を繁盛させるという事の難しさを痛感していた。

店主が本屋に行っている間に一人の客(長谷ヤス子)が生地屋を訪れた。
ヤス子は自分用のワンピースを作るため生地を買いたいと糸子に伝えた。
必死に生地選びをした甲斐もありヤス子は大満足で生地を購入する。しかし初めての洋服作りは不安だと漏らす。
『店主が店にいないのが悪い』と糸子はヤス子が購入した生地を裁断し始める。
イブニングドレスを作った技術であっという間に裁断が終わると糸子は『後は縫うだけでワンピースは完成する』とヤス子に説明し生地を渡した。
終始、糸子の技術に感心していたヤス子は、大喜びで店をあとにする。

最初、喜んで糸子の仕事を手伝っていた妹達だったが、母・千代しか手伝わなくなっていた。そんな中、父・善作が泥酔して帰ってくる。
糸子は、酔っ払って横になる善作に腹が立っていた。