カーネーション あらすじ 第32話

吉田奈津を心配する糸子は、同じく同級生の安岡勘助が働く和菓子屋を訪れていた。

見舞いに行こうと饅頭を選ぶ糸子に勘助は控えたほうがいいと助言する。
「饅頭なんか持ってったら『小原の猿がウチの事哀れみよった!ウチは終いや!』ちゅうて余計落ち込むで」
糸子は勘助の言ったことに納得し、奈津の意地を尊重する事を決める。

芸妓の駒子は、洋服つくりのため小原呉服店を訪れるようになり、すっかり糸子と友人のようになっていた。

そして糸子が駒子の洋服を完成させると駒子は、洋服の出来に涙を流して喜んだ。
駒子は自分は芸妓なので綺麗に見える服を作ってもらった事を糸子に感謝した。

すっかり気を良くした糸子は、駒子を説得し洋服を着せたまま街を歩かせる。
街中の人間が洋服を着て歩いている駒子をみて感嘆する様子をみて糸子は調子づいてしまい、ついには駒子に洋服代は要らないと言ってしまう。

借りは必ず返すと約束し帰って行く駒子の後ろを姿を見送りながら糸子は、自分が大物で一流の人間になったような気分になるのだった。

帰宅すると善作と善作の謡の生徒だった婦人が糸子を待っていた。
洋服を欲しがる娘を持つ婦人はチラシを見て是非作って欲しいと糸子に伝え帰って行った。

善作は立て続けに洋裁の仕事が舞い込んでくる事を喜んだが糸子が駒子から洋服代を貰わなかった事を聞くと善作は激怒する。

夜、糸子は善作の寝室から善作が自分のことで泣いている声を聞いてしまう。