カーネーション あらすじ 第30話

夕食時になっても善作が家族に手伝いを許さないので糸子は一人で黙々と100枚のパッチを制作していた。
糸子は善作も正しいが自分も正しいと信じ、何が何でも一人で100枚を作りきってやろうとムキになっていた。

夜遅くになっても糸子は黙々と作業をしていた。
二階で就寝前の静子は一人で頑張る糸子をみて『仕事をとってきた自分の責任だ』と泣いてしまう。
静子を含めた3姉妹は百貨店の制服を店員が嬉しそうに着ていたのを見て、糸子の仕事を手伝いと思ったと母・千代に伝える。

その頃、一階ではパッチを縫う糸子、スキがあれば手伝うつもりの祖母・ハル、そうはさせるかと見張る善作の戦いが続いていた。
しかし午前1時を回ると、ハルは、あっさり眠りこけてしまう。
眠ったハルを見て勝ち誇る善作だったが糸子まで寝ているのに気づいて慌てる。
善作は(納品に間に合わなくなっては困るので)必死に糸子を起す。

明け方、糸子は一人で100枚のパッチを完成させる。
(起されはしたが)一人で完成させた事と善作が力尽きて寝ている事で“勝負は引き分け”と満足感を覚えていた糸子は善作を起して、完成したことを報告した。
善作が完成したパッチを履こうとすると足が入らない。
善作は慌てて家族中を起こして、糸をほどく作業を全員でおこなう。

なんとか納品に間に合い、朝、仕事を依頼した男に渡す事ができた。
男は無事に100枚納品してくれた事を感謝した。
「おおきに!お宅、若いのになんちゅうええ職人や!さぞかしこの店、これから繁盛するで!」

糸子は支払われた額が多すぎることを言うが男は“倍払うといってなかったかも”と笑った。
男が帰ると善作は糸子に代金を確認しないで仕事を受けた事を注意するが封筒の中からお駄賃を糸子に手渡す。
糸子は妹達を連れて勘助が働くお菓子屋へ行くのだった。

4月になり、糸子の手伝いをしたいと訴えていた静子は結局、就職する事に。
朝、会社に向かう静子を糸子は申し訳ない気持ちで見送る。
そして、糸子はますます何の店だか判らなくなった店内を見渡すのだった。