カーネーション あらすじ 第29話

心斎橋百貨店の支配人の部屋では糸子が作ってきた制服のチェックが行われていた。
納品に問題が無い事を支配人・花村は糸子に伝えようとするが糸子は眠ってしまっていた。
花村は早く家に帰って寝るように糸子を促す。
糸子は緊張の糸が切れたように家に帰ってからも眠り続けるのだった。

翌朝、糸子と3姉妹は百貨店の新年の初売りに訪れる。
糸子が店の中を見て周っていると客が花村に制服の事で詰め寄っている場面に出くわす。
客は新しくなった制服がいいと花村に褒めた。
花村はその様子を遠くから見ていた糸子にGJサインを送る。

ある日、糸子は世話になった安岡玉枝にお土産を渡すためを訪ねる。
すると客としてきていた同級生・吉田奈津と出くわす。
奈津は、糸子が百貨店の仕事が上手くいくと聞くと面白くない様子。
そして歌舞伎役者とは別れて今は婿探しをしていることを糸子に教える。
糸子は「泰蔵みたいな婿がきたらいいな」と言葉をかけるが奈津は怒って帰ってしまうのだった。

糸子は空っぽになった小原呉服店の店内を見渡していた。
店の経営は心配だったが2ヶ月もすれば成績優秀な妹・静子が会社勤めすることになっていたので、少しは楽になると思っていた糸子に静子が就職はしないで糸子の商売の手伝いをすると言い出す。
気苦労させないために金の話を控えてきた糸子は裏目に出たと後悔し、静子を叱責する。
『そんなに働きたいなら洋裁の仕事をとってこい!』
糸子は静子に注意するとすんなり一時間後にリアカーを引っ張った男を連れて来る。
「明日の朝までに100枚のパッチを作って欲しい」
と糸子は頼まれ引き受ける。

その事を知った善作は激怒する。
「無茶な仕事引き受けてとばっちり食らうのはウチのモンなんじゃ!お前が仕事選ばんとどないすんじゃ!」
「無茶な仕事かて引き受けていかな家族7人食べて行かれへん!」
しかし糸子は一歩も引かず善作に抵抗する。
善作は糸子が勝手に引き受けた仕事だから最後まで一人でやるように言い残して去っていった。
糸子は構わず黙々と一人で作業を続けるのだった。