カーネーション あらすじ 第28話

神戸の松坂の家に到着した糸子は自分のために用意されたミシンに驚いた。
「うわー!ごっつええミシン!」

祖母・貞子からお茶をしようと誘われるが糸子はすぐさま仕事にとりかかる。

夜になってもカタカタカタ…と糸子はひたすらミシンで作業をしていた。
仕事から帰ってきた松坂清三郎は大好きな糸子が家に来ている事を確認すると幸せそうに暫く見ていた。
松坂家の叔父・正一や従兄弟・勇兄弟達と楽しく夕食を食べていた糸子は、家の事が心配になってしまう。
すると松坂家に妹の静子からの電話が鳴った。

父・善作が母・千代を怒鳴った後、店中の反物を持って家を飛びしだしてしまったこと。
先ほど上機嫌で帰ってきて、ミシンを店に買ってきたことを静子は電話を説明した。
父・善作の行動に糸子は家にすぐに帰ることを静子に伝える。

翌朝、糸子が1週間泊まる事をとても喜んでいた清三郎と貞子は1日で帰る事になったことを悲しんでいた。糸子は朝食が進まない二人に謝るが、二人は遂には泣いてしまう。
糸子は申し訳ない気持ちで一杯だったが叔父・正一に『また来るから2人に元気出して』と伝えるように言い残し岸和田に帰っていく。

家に着いた糸子は立派ミシンと空っぽになった棚を見つめた。
そこへ善作と鉢合わせになるが善作は何事もなかったのように糸子に仕事を急ぐように伝える。

それから善作の提案で糸子達は堂々と店の中で洋裁作業をするようになった。
店に訪れたお客さんに善作は「洋裁も始めたからこっちも宜しくお願いします」と宣伝するようになっていた。

年が明けて昭和8年1月2日―
糸子は完成した20着の制服を持って勘助と共に心斎橋の百貨店を納品するため訪れる。

『20着…無事に納められるやろうか?皆の苦労は報われるやろか?』
糸子は納品を目の前にして緊張していた。