カーネーション あらすじ 第26話

安岡八重子が糸子を心配して訪ねて来ると糸子は既に次のデザインを考えていた。
糸子は百貨店の支配人・花村に言われた「普通じゃない」デザインを追及して『振袖のあるワンピース』を考案するなど完全に迷い込んでいた。

八重子は百貨店の店員の制服がそこまで異質だと買い物しづらい、けれども話しかけたくなる顔があるようにそんな制服は存在するのでは?とアドバイスをする。
糸子は『気に入られようと』制服を考えていた事に気がつき、自分が話しかけたくなるような制服を制作に取り組む。

糸子は、イメージした制服を明け方までかかって書き上げる。
完成した絵を封筒にしまうと父・善作が妹達を起さぬようそーっと部屋に入ってきた。
絵が完成した事を聞いた善作は早速、絵を見せるように糸子に言う。

「え?けど洋服やで?」糸子は不安そうな目で善作を見た。
「お前、ワシに洋服は分からん思うてるやろ?へへへ…それがわかるんじゃ!
同じ糸のもんやさかいな」
しかし、絵を受け取るとやはり善作には理解(助言)できないようで“ふーん”とつまらなそうに絵を糸子に返した。

そして善作は、絵を見せるより実物を見せた方がオモロいと糸子に提案する。
生地を買う資金がない糸子は祖母の役立たない贈りものを質屋に売って生地を購入し早速、デザイン画を元に制服を作り出すのだった。

翌朝、完成した制服の出来栄えに満足する糸子は、自ら試着した姿を朝食中の家族に披露する。家族は糸子の制服姿に歓声を上げ、糸子も手ごたえを感じる。
そんな中、善作は、そのまま着て百貨店の支配人にみせたらいいと助言する。
「待ち伏せして頭下げて、風呂敷を広げて見てもらうやらそんなかったるいことせんとやな
そのおっさんの前にそれ着てばーん出てってやな『これです!』言うちゃれ!
その方が話早い!…ほんでオモロい!」
善作に言われ糸子は、そのまま隣の木岡履物店で靴を買い、心斎橋へ向かった。

制服姿で歩く糸子を街中の人が白い目で見たが糸子は根岸に言われた事を思い出し、胸を張って堂々と歩くのだった。

百貨店に着き、糸子はすっかり馴染みになったドアガールに制服の感想を尋ねた。
ドアガールに「着てみたい」と褒められ、糸子は自信をつけたが実際に支配人を待ち伏せすると急に緊張してしまう。

すると支配人がやってくる。
糸子は慌てて呼び止め自分の着ている制服の見本を見せるのだった。