カーネーション あらすじ 第25話

生まれて初めて百貨店に入った糸子は百貨店に働く女性定員が全員着物であったことに喜ぶ。そして女性店員に自分は洋裁屋の者で社長に会いたいと願い出る。
社長が不在だったため、糸子は花村支配人と会うことになる。

花村は洋裁屋と名乗り出た糸子があまりにも若かったため面食らうのだった。
糸子は花村に百貨店の女性店員の制服は洋服にすべきだと進言し、自ら作った洋服を花村に見せた。
花村はシワシワの服を一瞥すると
「百貨店の征服はいわば店の顔。それを実績も信用もないお嬢さんを採用するわけがない」
と追い返そうとする。
糸子は花村が言っていることは最もだと諦め、新しい顔となる制服で最も大事な事はなにかと最後に尋ねる。

「そらま、デザインやろ。人の顔で言うたら造作やね。パッと見て『ええな』って思えるデザインの力やね。」
花村の答えに満足し、糸子は大急ぎで安岡八重子の元を訪ね、デザインが素晴らしい洋服を思案する。
その日に10枚ものデザインを描いた糸子は翌朝、開店と同時に百貨店へ入る。
糸子を案内してくれた店員は支配人に案内したことで叱責されたといわれたので糸子は支配人を待ち伏せする

現れた支配人・花村に糸子は詰め寄りデザイン画を見せようとする。
花村は糸子を邪険に扱ったがしつこい糸子に負けデザイン画を見ることに。
しかし、花村は2枚ほど見るとあっさりと採用できないと答える。
糸子は更に食い下がり花村に詰め寄った。

「教えて下さい!あかんとこ直しますさかい!」
「甘えたらあかんわ。何が悪いかそれを考えるのはあんたの仕事やろ?」花村は糸子に厳しく言った。
「…すんません。そうでした。ウチの仕事でした」
落ち込む糸子を見かねて花村は言った。

「要は普通なんや。そんな悪いものではないのかもしれん。
けどええかいうかたら決してええことはない、普通なんや。
仮にアンタ以外の洋裁屋に10人集めても9人まではこれくらい描いてくる。
その程度のものはいらんということや」
花村は糸子に説明するとスッキリしたと溜飲を下げたようだった。

「おおきに!」糸子は笑顔で礼を言ったので花村が不思議がった。
「なんでやねんな。あのな断ったやで?もう持って来たらあかんよ?よろしいな?」


糸子は花村を見送るとメラメラと闘志を燃やすのだった。
「見とれえ~」