カーネーション あらすじ 第15話

糸子は一通り泣き終え、涙がとまったので家に帰ることにした。
熱がある糸子に祖母・ハルは布団を重ねる。
布団の重さと暑さで糸子は朦朧としながら女学校を辞めたことを後悔する。

糸子は隣の部屋で妹・静子が母・千代に着物をねだる会話で目を覚ます。
静子は姉・糸子が新しい着物を着れる上に好きなことをしていると不満を漏らす。

千代は、愚痴などを言わずに姉を見習って父・善作に自分の口から言うように言う。
女性が好きなことをする事は大変な事だし、音をあげない糸子はエライと褒める。

それを聞いていた糸子は元気が回復する。
さらに父から繰り返し言われていた「勉強しに行くと思え」という台詞の意味をようやく理解するのだった。

翌朝、すっかり体調が戻った糸子は、いつものように店の準備を始める。
糸子は一連の作業をしながら、それぞれの動作の意味を考え、学んでいく。

糸子は、色々な事を学ぶという姿勢になり、ノートに記していく。
そして自分が着実に知恵をつけていること、ミシンに近づいている事を実感するのだった。

ある日、糸子が一人ミシンを磨いていると桝谷パッチ店の店主・桝谷幸吉が話しかけてくる。「ごっつ嬉しそうに磨くの?」
「へい!そらミシン大好きですさかい!」糸子が笑顔で言った。

すると幸吉は、夜になるとミシンは遊んでいる。遊んでいるミシンを使っても誰も怒らないと糸子にミシンの練習を許可する。

「何じゃそりゃ!ワシなんかミシン触んのに1年かかったんじゃぞ!
なんでお前は二ヶ月やねん!かぁ~むかつくのぅ~」
見習いの山口は糸子に悔しがって言った。


「おおきにな…待っててくれて。ふふ…そやけど…案外早かったわ…」
糸子は誰もいなくなった店でミシンに話しかけた。

そして明日から夜食用のオニギリと練習用の布を沢山もってくることをミシンに約束した。

「よろしゅうなぁ」 
ミシンを糸子は幸せそうに抱きしめた。