NHK朝ドラマ おひさま 140話あらすじ&感想

【おひさま 第140話(9月13日放送) あらすじ】

新しく開店したばかりのそば屋『百白花』。客は誰もいない。
「静かだねぇ」徳子は遠くで鳴く鳶の声を聞きながら呟いた。
「静かですねぇ」陽子もため息交じりで答えた。
「・・・フフフフ」二人は、自分達のやりとりに笑ってしまう。

「どうした?なんで笑っているだい?」厨房にいた道夫が顔を覗かせた。
「暇だから」徳子は答えた。
「ま、なんとかなるだいね」和成も厨房から顔を出した。

庭では日向子がシャボン玉で遊んでいる横で杏子が絵を描いていた。
すると後ろから学生服を着た男の子が杏子に声をかけてきた。
「一郎君!」杏子は男の子が同級生である筒井一郎だとわかった。
「遥かぶり。相変わらず絵、うまいな杏子。」
「ありがと。今日はどうしたの?陽子先生?ちょっと待ってて」
そう言って杏子は日向子を一郎にみてもらい陽子を呼びに店の中に入っていった。

一郎は姉の筒井育子が警察にいることを陽子に説明した。
「それで育子警察に?今も捕まったままなの?」
「・・・はい。姉ちゃん、警察で謝らないらしいんです。自分は謝らなきゃいけないような事はしてないって・・・そんで反省する必要はないって。警察の人はとっても怒っていて、そんな態度じゃ帰すわけにはいかないって。父ちゃんと母ちゃん、東京の警察署まで行ったんだけど、結局姉ちゃんに会えなくて・・・父ちゃんは誰にも言うなって言うんだね。
母ちゃんはもう育子は嫁にもいけないって泣くし。俺、どうしていいかわかんねーよ。何も出来ない自分が悔しくて・・・」
「ありがとう。話してくれて」陽子は涙を流して俯いている一郎の手を握った。

陽子は秦野(旧姓:相馬)真知子の家に行き、一郎から聞いた話を伝えた。
「今、どんな気持ちなんだろう育子さん。なんであの人はあんな目ばかり・・・」
事情を聞いた真知子は育子の身を案じた。
「育子の言っている事は本当だと思うんだよね・・・」陽子が言った。
「自分が悪くないってこと?」
「うん。つまらない見栄をはったりすることはあるけど・・・そんなウソは絶対つかない人だから・・・真知子、覚えているかな?女学校の時の事なんだけど・・・一度だけ・・・」
「一度だけ?」真知子は陽子に聞き返した。

― その日の夜、陽子は和成に相談していた。
「私がしようとしている事は間違えっているというか・・・道に外れた行為なのかもしれません。どう思いますか?カズさんは?」
「・・・陽子の言っている事はわかるよ。そういうことが好きでない事もわかってる。でも育子さんは悪くないって信じているんだろ?」
「はい」陽子は頷いた。

―翌日、陽子は徳子と道夫に和成に相談した事を同じ事を尋ねてみた。
「お義父さん、お義母さん、どう思いますか?」
「どうって・・・あんたがそうしたいんだったら。ね?」徳子が言った。
「おぅ。育子ちゃんの為なんだろ?うまく行くといいけどな」道夫が言った。
「すみません勝手言って・・・」陽子は頭を下げた。

陽子は安曇野の実家を訪れようと家の前までやってきた。塀の上から中の様子を伺うと受験勉強を頑張っていた茂樹が休憩のため庭に出てきた。
陽子は慌てて柱に隠れた。
陽子は陽子がしようとしている事が正しい事かわからないけど茂樹兄さんには言わない方がいいんじゃないか、育子も言って欲しくないんじゃないかと思った。
陽子は百白花に戻ると深呼吸して電話をかけるのだった。

― 東京の警察署に到着した陽子を待っていたのは祖母、桐野富士子だった。
陽子は富士子に挨拶をし頭を下げた。
「急なお願いで本当に申し訳ありません」
「いいえ、おじいさまと仲の良かった方が警視庁においでになったのでその方と相談しました。帰れますよ。育子さん。悪い事した訳じゃないでしょ?私が身元を引き受けます」「ありがとうございます」
「あの時の約束をこんな形で果たすなんて思いもしなかったわね?」
「すみません」陽子は謝った。
「謝る事はありません。一度だけですもの。使い方はあなたの自由ですから・・・大変だったわね。丸庵の事」
「はい」
「皆様もおかわりなく?」
「はい。みんな元気です。おかげさまで無事開店しました。百白花」
「そう。よかった。・・・では、参りましょう」そう言って富士子は陽子と奥へと進んだ。

二人は小さい部屋に座った。するとほどなくして縄をかけられた育子が部屋に警察官に連れてこられた。育子は二人を見て驚いた。

「・・・なんで?・・・どういうこと陽子?」
「あたし・・・私ね・・・」陽子は事情を育子に上手く伝えられず口ごもった。
「帰りましょう。育子さん」隣に座っていた富士子が育子に言った。
「・・・お婆様にお願いしたね?・・・そういうこと?」育子は陽子を睨んだ。
「ええ。そうよ。お願いした」陽子は答えた。
「・・・私、帰らないよ。帰らない・・・ここの人が謝らない限り帰らない!
・・・嫌だよ。こんなの・・・」
育子は今にも泣き出しそうな表情を浮かべた。


【おひさま 第140話(9月13日放送) 感想・レビュー】

陽子が真知子に「女学校の時の一度だけ」って所、全く判りませんでした。
ピンチになった陽子を見ては毎回『御祖母ちゃんの力を借りるのかな?』って思っていたんですけどね(笑)
なるほど、子爵パワーで育子を救出ですな!友人のために一度しか使えないランプを使うとは・・・素晴らしい友情です。
育子は、自分が悪い事をしていないのに友達の祖母ちゃんに助けられることが納得できないんでしょうね。
茂樹兄ちゃんに言わなかったのは正解です。茂樹兄ちゃん、受験勉強どころではなくなってしまいますからね。