NHK朝ドラマ おひさま 127話あらすじ&感想

【おひさま 第127話(8月29日放送) あらすじ】

(前回の続きから)一人寂しそうに川の畔でハーモニカを吹いている川原に陽子は近づいた。川原は横から近づいてきた気配の主が陽子であることを知り、吹いていた『月の砂漠』の演奏を止めた。
「座ってもいいですか?」
陽子は川原の直ぐ横に近づき質問した。
その質問に川原はうなずきもしなかったし、断りもしなかった。陽子は川原の隣に座った。すると川原の口が開いた。
「…昨日、ごめん」
「いえ、驚きました」
「あの家にお嫁にいったんだね」
「はい。………あれですよね?川原さん…ゆうべの話、聞こえちゃいましたよね?恥ずかしい、参ったなぁ。川原さんは私の初恋に人でした…。大好きだったんですよ」照れくさそうに陽子は川原に打ち明けた。
「…ごめん」川原も笑みをこぼした。

「川原さん、お帰りなさい」そういって陽子は頭を下げた。
「おかえりなさい。ご苦労様でした」陽子は更に続けて川原に言葉をかけた。
「幸せそうだね?陽子ちゃんは…タエは死んだよ。俺が原因のようなもんだ。俺に騙されたようなもんだ。
…なにが新天地だ!なにが日本の未来だ!結局、俺がしたことは彼女を不幸にした事だけだった!それだけだ…」川原のハーモニカを持つ手が震えていた。
陽子は、10年前にたえが陽子に『川原と一緒にいたい』と言った事を思い出してした。
「たえさんは、そう言ったんですか?たえさんは幸せだった思います」陽子が言った。
「ふざけるな!」川原は叫んだ。
「ごめんなさい。でもそう思うんです」
「もういい!やめてくれ!!!」川原は、立ち上げった。

「…甲府の家は空襲でやられたそうだ。陽子ちゃん、君の言っていることはきれいごとだよ。…死んだ人間が生きている人間の幸せを願っている、なんでそんなことがわかるんだよ?そんな都合のいい話があるか?この国はこの国の連中は、忘れ過ぎだよ///反吐がでるよ。なにが新しい時代だ。俺はいやだねそんなの。たとえ日本ちゅうが忘れて幸せになってもこの気持ちのまま生き続けいく。そんな人間がいてもいいだろ?」
川原が言った事に対して陽子は何も言えなかった。

― 丸庵では、和成がうまくもないハーモニカを相変わらず吹き続けていた。和成が時計に目をやると時計の針は15時になろうかという時間を指していた。
「ただいま」陽子が丸庵に帰ってきた。
「おかえり。どうだった?会えたかいあの人に」徳子が尋ねた。
「はい…でも何も出来ませんでした」陽子が落ち込んだ様子で、その時の様子を話した。
陽子が川原から手渡された“手ぬぐい”をめくると中から一冊の汚れた本「小公女」が現れた。
「たえに本を一冊くれたんだろ?大切にしていたよ、」あいつ…挿絵をいつまでも飽きずに眺めてたよ」
川原は続けた。
「屋根の大きな家でさ、幸せな絵だっていって…」
そう言って本を陽子の手から受け取ると
「さよなら陽子ちゃん、もう会う事はないと思う」そう言って川原は歩き出した。
「どこに行かれるんですか?」陽子は立ち去ろうとする川原に尋ねた。
「…良かったよ、陽子ちゃん。初恋が実らなくて」
川原は、行き先については触れずにそう言って笑った。そして再び歩き出した。

「そう」徳子は陽子の話を聞いてうなずいた。
「でもまあ、会えたんだから良かったじゃねーか!」道夫が言った。
陽子が帰ってきたのを知り、2階にいた和成は慌てて引き出しにハーモニカを片付けた。

ンン~ンフフフ~♪
徳子と道夫は二人揃って鼻歌を歌いだした。
「え?どうしたんですか?何で皆、『月の砂漠』?」陽子は二人に尋ねた。
そのシーンを“しまった!”と言う顔で二階から降りてきた和成は見ていた。
「一日中、聞かされていたからねぇ」徳子が答えた。
「あれ?カズさん。ただいま帰りました」

― 陽子は自分達夫婦の部屋に行き、事情を話した。
「…なんか、悲しかったです」
「仕方ねーよ。どう受けとめて生きるかに正しいとかどうすべきなんてない」
「ありがとうございました」そういって陽子は和成に礼を言った。
「お父ちゃん、あれ吹いてぇ」日向子が和成に何かを催促しだした。
「…何の事だい?日向子」和成はとぼけたが日向子は机の引出しからハーモニカを取り出し和成に手渡した。

「あ、ああ。あはは…いや偶然出て来たからさ、机を整理してたら」和成は誤魔化した。
「お父ちゃん、吹いて~!」
「カズさん」陽子が言った。
「かずさん」日向子が真似た。
「なんだよ、おめえたち…そんじゃ、ちーとだけ」照れくさそうに和成はハーモニカで『月の砂漠』を吹き始めた。

「まただね」2階の和成の部屋の方角を見て徳子が言った。
「どうしちゃったんだよ、あいつ」道夫は楽しそうに言った。
「良く飽きないねぇ」徳子が半ば呆れたように言った。

陽子は和成の決して上手とはいえない『月の砂漠』の演奏をを笑顔で聴いていた。
そして陽子の目には、いつしか涙がたまっていた。


【おひさま 第127話(8月29日放送) 感想・レビュー】

朝の仕込みの時間帯に出発して15時近くまで『月の砂漠』を吹いていた和さん。
ちっとは上達したんでしょうか?とにかく、せっかく前回、陽子の前でやせ我慢をして男の意地を見せたのに日向子にばらされてしまいました。『ん?何の事だい?日向子』って惚け方、素敵でした(笑)いやいや、なんかこういう和さん、好きですね~。なんか完璧なじゃないところがあって良いです。人間味があるというか(笑)
川原さん、もう出てこないんでしょうかね。とにかく伏線回収できたみたいです。

伏線といえば、昨日、『ハリーポッター』最終巻を読み終わりました(今更な感じもしますが)。
今、上映している映画はまだ観ていないんですが先に本を読もうかと思い図書館で借りてきまして。
あれだけ売れた本ですから読んでいる人は多いかと思うんですが、凄いんですよ!伏線の回収の仕方が。もう一気に1巻からの謎とかが無理なく解明されていく感じは、世界中で読まれている本というだけのことはあります。
映画より本の方が細かく説明してあるので、映画で「なんで?」って思ったことも普通に流して観ていた部分も「なるほど!!」って納得してしまいます。
夢中で読んでいたら真夜中3時になってました(笑)