NHK朝ドラマ おひさま 125話あらすじ&感想

【おひさま 第125話(8月26日放送) あらすじ】

(前回の続きから)男は飲んでいたグラスが空になると徳子に注文した。
「…酒を。酒を!!」
「大丈夫かいね?そんなに飲んで…何も食べずにお酒ばっかりじゃ…」徳子が言い終わるのを待たずに男はバン!と小銭をテーブルに叩き付けるようにだし静かに言った。
「…頼みます」
「…はい」徳子は仕方なしに厨房に酒を取りにいく。その様子を見ていた和成は心配し徳子に声をかけたが徳子は“大丈夫、大丈夫”と平然としていた。

男はラジオから聞こえる歌を聴いていた。すると徳子が酒を運んできた。
「お酒はいいけど、これもどうぞ」徳子は酒と一緒に煮物をテーブルに置いた。
「ありがとう…ございます」男は小さい声で感謝した。

すると近所に住む岩本安子と宮沢節子が宝くじをもって丸庵に嬉しそうにやってきた。
「買って来たよ~みんなの分もね」
そういってテーブルの上に小さい宝くじを順番に並べた。
初めて見る宝くじに道夫、徳子、和成は盛り上がる。

徳子は、丸庵の奥で日向子を寝かしつけていた陽子を呼びに来る。陽子はいつのまにか居眠りをしていたが、徳子に起された。
「陽子、宝くじ来たよ!」徳子は嬉しそうに手招きで陽子を呼んだ。

節子達は、買ってきた宝くじを男の後ろのテーブルで選んでいた。
「うーん、あたりはこれだね!」
「じゃ、これあたしがもらう!やっぱりこれー!」
「そんなんわかるわけないらだろ」
「一等は、いくらだっけ?」道夫は、宝くじの当選金額を質問した。
「100万!!…お札がリュックに一杯だって」安子が自慢げに説明した。
「電気冷蔵庫に蓄音機に洋服…何買おうかな?」徳子は嬉しそうに当選を想像した。
「俺はね、一番高い盆栽!!」道夫が嬉しそうに言ったが徳子が
「いいけどさ、お父ちゃんは当たらないよ?なんとなく当たる顔じゃない」と指摘する
「俺はオートバイかね!アメリカ製の!」和成も嬉しそうに当選金の使い道を発表した。
「ようやく本当にいい世の中になったよねぇ」節子が言った。
「このごろ、町も明るくなったしね」徳子が言った。

すると起きてきた陽子がやってきた。
「ありがとうございます。これ私のですか?」
「残り物には福があるってね」
「なんかあたる気がします」陽子が嬉しそうに言った。
「陽子ちゃん、当たったら何が欲しいんだよ?」道夫が質問した。
「まずミシンかな!カズさんは?」
「オートバイだってさ」徳子が和成が答える前に陽子に言った。
「楽しいな。こうやって夢見ている時間がさ」
「私は当たらないとつまらないな」安子が口を尖らせて言った。
その顔であたるつもり?節子

「夢はいいですよね、幸せな気持ちになります」陽子が幸せそうに言うと、テーブルからグラスが落ちて割れ、男が突然大声を出した。
「ふざけるな貴様ら!!なにが夢だ…なにが幸せだ!?浮かれやがって…最低だお前ら!どうなってんだこの国は!?すっかりなかったことになってんのかあの戦争は!?冗談じゃない。よくそんなヘラヘラ笑って生きていられるな。ふざけるな!!」

興奮している男に和成は落ち着くように諭したが逆に突き飛ばされてしまう。
睨んでいる男の顔を見て陽子は驚いた。

「…川原さん」

陽子の口から男の名前が出たので徳子は陽子に尋ねた。
「知っている人なのかい?」
「はい…」
川原は、陽子の存在に気づき、驚いた表情を見せた。次の瞬間、川原は店を逃げ出すように出て行こうとするが倒れてしまい気を失ってしまう。

倒れた川原を店の奥で寝かせて陽子は徳子達に川原について説明した。
「川原さんは春樹兄さんの親友だったんです。うちにも何度か遊びにきていて。松本高校の卒業を待たずに満州へ行かれました。たえさんという女性と2人で。おじさまがあちらで新聞の仕事をしていてその仕事を手伝うと言っていました。満州は理想の国家になる。それをこの目で見に行くって…」
「うーん、満州か。えれい思いをして帰って来たんだよな、信州から渡った人が日本で一番多いだでね…」道夫が深いため息をついた。

「その、たえさんは?」和成が質問した。
「わかりません。お二人がであったのがここなんです。松本の町…」
「不思議な縁だいね…うちに来るってのは…」
「そうだいね…私達が浮かれていて腹が立ったんだろうね」徳子は川原のことを考えた。「それは仕方ないよ。別に俺たち間違っているわけじゃねーと思う。俺たちなりに辛い思いをして…やっと今があるんだ。下を向く必要ねーよ、母さん」和成が徳子に言った。

その頃、うなされていた川原は暗い部屋で覚ました。起き上がると気分が優れないのか窓を開けた。そして一人嗚咽するのだった。

自室に戻った陽子は和成に礼を言った。
「さっきは、ありがとうございました」
「…川原さん、春樹さんが亡くなった事、ご存じないのかな?」和成は陽子に尋ねた。
「たぶん…」
隣の部屋にいた川原は、二人の会話が聞こえてしまっていた。

「…お義父さんとお義母さんのいるところでは恥ずかしくて言いにくかったのですけど…和さんにはちゃんと話したくて…あの…川原さんは私の初恋の人でした」
陽子は和成に10年前の事を打ち明けた。


【おひさま 第125話(8月26日放送) 感想・レビュー】

陽子の初恋の人、河原さん。久しぶりの登場です。
とにかくドラマが始まって直ぐに出てきて旅立った人なので「おひさま」を途中から観た人は、“誰よあんた?”って思う人は多いんじゃないでしょうか?
夜中一人で須藤家の外でハーモニカの演奏をしているシーンと茂樹のオナラ事件のことはとても印象的でした。そっか~あれから10年ですか…。

話は変わりますが、宝くじを皆で買ってましたが、この時代からあったんですね。
私はもっぱらロト6ですが、徳子たちのように夢が膨らんでいる時間は夢心地です。あれ買おう!これ買おう!ってね。
百万円という金額は(今もですが)当時からしたら凄い金額だったのでしょうね。私も1度は3等くらい当てたいものです(笑)