NHK朝ドラマ おひさま 123話あらすじ&感想

【おひさま 第122話(8月23日放送) あらすじ】

(前回の続きから)真知子と秦野の引越しにやってきた陽子。ささやかな祝賀会?をする3人のグラスにはコーラ?が注がれていた。
「乾杯!…良き人生を!」陽子が嬉しそうにグラスを掲げると二人もそれに続いた。
「お父様は大丈夫だったの?」陽子は真知子の父親、相馬剛三(平泉成)の事を尋ねた。「大丈夫…ではなかったわね…あ、本当にご迷惑だとは思うけど…たぶん今頃ね…」真知子はすまなさそうな表情をみせた。

― 安曇野の須藤家では陽子の父、良一(寺脇康文)が趣味のカメラの手入れをしていた。すると後ろの庭先に肩を落として相馬剛三が現れた。良一は、背筋に何かを感じてブルルと震えると恐る恐る振り返った。剛三は良一と目が合うと“にや~”と笑顔になった。良一もひきつりながらも笑顔を見せたが、突然立ち上がり空いていた窓を閉めようとした。剛三はそうはさせまいと扉に力をいれ阻止しようとする。

「仲がいいかいね?陽子さんのお父さんと」秦野が尋ねた。
「はい、なんだか…」陽子は笑いながら応えた。
「ごめんなさいね」真知子は再度、陽子に謝る。
「なんで謝るの?父もまんざらではないと思うのよ。なんだかんだ言ったって」

「どうしたん・で・す・か?」良一はあからさまに落ち込んでいる剛三に質問した。
「うちを出て行くわ、わしらの競争相手の会社に勤めるわ、挙げ句の果てに祝言も挙げずに"私達、ちっぽけな貸家で暮らします"と来たもんだ!!なあ、どうなってんだこれは!?」孝造は勢いよく良一にわめき散らした。
「…いや、私に言われても。真知子さんが望んだんでしょ?」良一はなだめるように言った。

つまらん!つまらん!つまらん!つまらん!つまらん!」剛三は子供のように大声をあげると再び沈んだ声で喋りだした。
「俺はさー、うちで一緒に暮らせばいいとそう言ったんだよ?旦那もうちの会社で働けばいいってそう言ったの!そしたら真知子のやつ、なんて言ったと思う?『私はお父様のことは好きです。感謝もしています。ずっと好きでいたいから離れて生きていたんです。ずっと好きでいたいからお父様のお金は一円も使いたくないんです」

― 真知子からも同じ事を聞いていた陽子は真知子に剛三のその時の様子を尋ねた。
「…ちょっと悲しそうな顔をしていたわ。黙ってしまってね」真知子は寂しそうに説明した。

― 安曇野の須藤家でなおも剛三は良一に話をしていた。
「だってそう言われちまったら何も言えんだろ?」
「そうですね、真知子さんの方が一枚上手だな。聡明な女性ですからね真知子さんは」
「そうだよ!でもな〜みたかったな〜あいつの花嫁姿…俺の夢だったんだよ!でもまあ、しょうがねーのかな〜」と剛三は立ち上がった。
「嫌われちまったのかな~この商売、娘に。俺も嫌いだったんだよ。代々の地主とかがさ〜」
「そうなんですか?」良一は大地主である剛三の口から意外な事を聞き驚いた。
「そうだよ。この辺りとかじゃさ、大地主の息子とか殿様みてーなもんだよ。いつだって特別扱いだ。俺は何をやっても友達なんかできなかった。本気でけんかをしている奴らがうらやましかった。誰も俺と本気で喧嘩なんかしてくれなった。…本当につまんなかったよ」
「そうですか」良一は、少し剛三に同情した。
「でもまあ、それでも父親に逆らって家出みたいなことをしたんだけど東京にな。あっと言う間に連れ戻されたけどな…有無を言わずに。一緒に住んでいた女とも引き離されてな〜よし!俺はせめて自分の力で稼いでやる!っていろんな商売を始めたんだよ。…もっとも、親父の金だけどな…結局は親父と同じ道を歩いるわけだ…でもな〜しょうがないだろ?いや、そういう家に生まれついちまったんだから。そうだろ?」
良一は剛三の質問に黙って頷いた。剛三は良一に近づき思いついたように質問した。

「…真知子の生き方ってやつは戦後民主主義ってやつなのかな?」
「そうかもしれませんね…」
「俺なんか民主主義なんてものはさっぱりわからんもんな」
「いや、わからんじゃ困るでだろ?あんた、町長だろうが」
「俺はさ、安曇野を豊かにしたかっただけなんだよ!…それを期待してあんたも俺に一票入れてくれたんだろ!?」
「あ、え?」良一は突然の質問に目が泳いでしまう。
「え?・・・入れてないのか!?」剛三は良一の態度で自分に投票していない事を察知した。
良一は、なおも剛三と目をあわせようとしない。
「ははははは!!あーははははは!!!俺さ〜好きだな〜あんたのそういうところ!!」剛三は大爆笑し、良一の肩をバンバン叩いた。
「どうもありがとうございます」
「今日は飲もう!!!徹底的に飲もう!!!」と剛三は台所にお酒を物色しに行ってしまう。良一は『なんでこういう日に茂樹はいないんだ』と呟くのだった。

― 陽子は秦野と真知子が度々ケンカをする話に驚いていた。
「陽子さんは?和成さんとは?」真知子が陽子に質問した。
「え?うちは…あんまりしない。全くではないけど」
「真知子から聞いてます。旦那様、本当にご苦労様でした。陽子さんも偉かったですね」そういうと秦野は自分もニューギニアの西にいたことを打ち明けた。

「そうでしたか…ご苦労様です」陽子は正座に座り直し頭をさげた。
「ああ、いいえ。私などは苦労のうちには…」秦野も正座に座りなおした。
「結構、美味しいものを食べていたのよ」横から真知子が言った。
「それをいうな〜ほとんどが農作業で…主にタロイモやサツマイモを作ってました」
「だからお芋だけは食べたくないんですって(笑)」
「あれはいけません…いけませんよ。もうね見るのも嫌だ」
「あ、ごめんなさい!今日忘れてお芋、入れちゃったわ」と真知子は秦野に器を見せた。「え!?」秦野は驚いたが真知子が直ぐにネタバラシをした。

「陽子さんの夢は何かいね?」秦野は唐突に陽子に質問してきた。
「え?夢?私の?」
「俺たちの夢は2人で自分達の会社を起こすことだじ!」
「へぇ~素敵ね」陽子は笑顔で応えた。
「ただの夢だもの…今はご覧の通り何もないもの」真知子は両手を広げて見せた。
「この人はケチなんだいね。結婚する訳だし、もう少し家財道具があったほうがいいのかって思ってもいらねーいらねーって」
「だっていらないんだもの。あ、お茶入れるわね」そういって真知子は台所へ行った。
陽子は、真知子が急に新しい時代の人のような感じがしてちょっとだけ寂しいと感じた。
丸庵を休んで久しぶりに丸山の家族5人そろって安曇野を歩いた。道ばたでお弁当を広げお昼御飯を食べているときに陽子は皆に尋ねてみた。
「あのー聞きたい事があるんですけど…みんなの夢は何ですか?」


【おひさま 第123話(8月24日放送) 感想・レビュー】

真知子の父、相馬剛三氏、久しぶりの登場ですね。
前回は…いつでしたっけ?やっぱり寺脇パパに絡んでいたような…
とりあえず、真知子さん、剛三パパは寺脇パパに預けたので一件落着です。引き戸を二人で争うシーンは、笑いました。それにしても剛三パパは、中庭から侵入するとは考えましたね…ただ市長とは思えない行動です(笑)