NHK朝ドラマ おひさま 107話あらすじ&感想

【おひさま 第107話(8月5日放送) あらすじ】

― 前回の続きから
陽子は和成の対応(答え)に困って、和成のいう“したいように”について打ち明ける。
「わからないんです。わからないから困ってるんです。どんどん分からなくなっていくんです」
和成は、一瞬言葉に詰まったが「そっか。わからねーのか」とだけ言った。
陽子はコクリと頷き「どうしたらいいと思いますか?カズさん」と逆に質問した。
「俺?・・・俺もわかんねー」
いきなりふられた和成は思わず笑ってしまい、陽子もつられて笑うのだった。

和成は“一緒に考えよう”と言い出し陽子の考えを順序だてて確認しようとした。
「校長先生の言う通りだと陽子は辞めるのは自分だろうと思ってる。高橋先生から教職を奪う事できないと思ってる。・・・そうだろ?」
「でも、そう考える事が高橋先生に対して失礼だと思ってる・・・そもそも高橋先生の方が自分より優秀だと思ってる。違うかい?」
陽子は黙って頷いた。
「もちろん、教師を辞めたいわけじゃない。子供の頃からの夢だったし、一生懸命やって来たしね、誇りだと思ってる。」
「その通りです」和成が言っていることが的中している事に驚いた。

「高橋先生の事を考えるのは辞めなさい。いい機会じゃないか。俺たちは陽子が教師になってから出会って結婚した。だからそれが当たり前だと思っていたし、あんまし疑問にも思わなかった。・・・でもさ話し合った事なかったよね?生きるのに精一杯で。俺たちのこれからの人生について」
「これからの人生?」陽子はいまいちピンとこなかったらしく、和成の言った事を復唱した。
「どうやって生きていきたいのか」
「どうやっていきていきたいのか・・・」和成が言うと陽子は考え込むようにまた復唱する。

「そんだからここで考えて。陽子はさ・・・ずっとずっと教師を続けていくつもりかい?もしそうなら校長先生が言う事を拒否しなさい。“私は辞めません”って宣言すればいい。その結果がどうなるかは別としてね。でもそうでない人生を考えてみたいと思うのなら辞めてみるのもいいんじゃないかな?それは何かに負けるのとは違う。教師でない陽子もみて見たい気がするしね。二人でさ、人生ゼロから考えてみるのも悪くねーんじゃないかな?十分間に合うんだし俺たちは。どうかな?」

「はい。ありがとうございます。」陽子の目にはうっすら涙が浮かんでいた。
「・・・あの、わたし、ここんとこ、少し思っている事があって。聞いていただけますか?」陽子は遠慮がちに言うと和成は「勿論」と二つ返事をした。

「私は本当に恵まれてるなって思うんです。私の周りにはいつも素敵な人がいて、その人達のおかげで生きてこられたような気がするんです。母に太陽の様になりなさい。自分の力で輝いて世界を照らす人になりなさい・・・でも全然、太陽の陽子じゃなくて・・・。
お母さんは世界を明るく言ってたけど・・・私はそんな大層な人間ではないと思うんです。自分の周りというか・・・自分の近くにいる人達と幸せになりたいなって。その人達の太陽になれたらいいなってそう思うんです。自分の世界は小さな世界だなって。それは家族だったり、近所の方だったり、友達だったり、自分の身の丈にあった小さな世界なんじゃないかなって・・・生徒達も。この間、最初に受け持った生徒から手紙を貰って思ったんです。はあ、私は生徒が卒業してもずっと先生なんだなって・・・」

「そうだいね」和成は優しく頷いた。
「でもね、今、受け持っている子達・・・二組目、合計48名。もしずっと教師を続けていたらものすごい数になりますよね?」
「そうだいね」和成はもう一度同じ返答する。
「ちょっと、私には多すぎるなって思ったんです」
「小さな世界だからね」

「それに、あの子達には学校でちゃんと教えてあげられなかったなっていう気持ちがあって・・・最初のクラスと今のクラス、その子たちの先生でいたいって」
「?・・・私、なんか変な事を言いました?」和成が照れくさそうに笑ったので陽子は質問した。
「・・・そうじゃなくて(笑)なんだよ陽子はもう決めていたんじゃない、ちゃんと答えを。あんなにいっぱい喋ったのに俺」和成は照れくさそうに笑った。

「なんかぼんやり考えていただけで・・・和さんのお話を聞いて喋ってるうちに・・・」
「いいんじゃねーかな・・・いいと思うよ。身の丈にあった世界の太陽の陽子で」陽子は嬉しそうに首を縦に振った。
「ありがとうございます。ふふふ・・・幸せです。私。こんな風に思った事を言ってもらえて。話を聞いてもらえて。嬉しいです。幸せです。もう世界中に言いたいです。私は幸せですって。言ってもいですか?」そういうと陽子は立ち上がり、窓を開けた。
慌てた和成に陽子はイタズラっぽく「本当に叫ぶと思いました?」と質問した。
「・・・思うよ」和成は答えた。

― 翌日、陽子は萩原校長に頭を下げていた。
「それでいいんですか?丸山先生」萩原校長は陽子に確認した。
「夫婦で話し合って決めました。」陽子はスッキリした表情で笑顔で萩原に伝えた。
萩原は陽子の英断に「ありがとうございます」と頭を下げて感謝した。
「・・・辞めてお礼を言われるのはなんだか複雑です」
「これは失礼」校長は苦笑し夏子に伝えるかを確認した。
「卒業式まではおっしゃらないで下さい」陽子は秘密にすることを伝えた。
「わかりました。ありがと・・・あ!」
「校長先生、学校を安曇野の子供達を・・・どうかよろしくお願いいたします!」陽子はもう一度萩原に頭を下げた。
「・・・わかりました。全身全霊を込めて努めさせていただきます。」校長は真剣な表情で陽子に伝えた。

― 宿直室で陽子と夏子は宿直当番の準備をしていた。
「どうした?なんか、やけにテキパキしてるわね?」陽子の仕事ぶりを見て夏子が言った。
「そんなにテキパキしてないですか?私?」陽子は不満げに夏子に質問した。
「・・・うーん、そうね」夏子は難しいわねと考えるふりをした。
「ひどい!夏子先生!」陽子は夏子のお尻を平手打ちした。

夏子はおかえしとばかりに陽子のお尻を叩こうとするが陽子は素早く逃げた。
「仕返しはダメですよ!」
二人は、また元の作業に戻ったが「スキあり!」と夏子は陽子のお尻を叩く事に成功した。
「もうなんですかちょっと(笑)」陽子は楽しそうに夏子と残された時間を過ごすのだった。


【おひさま 第107話(8月7日放送) 感想・レビュー】

あらあら。陽子先生、教師をお辞めになるんですか?
これから蕎麦の修行が始まるのかしら?

でも、そうなったら連ドラ的にどうなんでしょうかね・・・かといってやめるとか言ってるし。うーん、どうなるのかサッパリです。

教師を辞めたら、和成君が日向子をおぶって学校に行って、授乳が終わったら学校から丸庵に日向子をおぶって帰るというまるで『ジェダイの修行のような』責務は終了するんですね。したら村上堂夫妻、ちょっとカワイソですね。それにしても今日の陽子&和成・・・よく喋りましたわ。半分以上、ずっと会話でしたもんね。
太陽の決心・・・タイトルに偽りなしです。