NHK朝ドラマ おひさま 104話あらすじ&感想

【おひさま 第104話(8月2日放送) あらすじ】

― 現代。陽子(若尾文子)は一枚の写真を房子に見せた。そこには陽子と和成、そして赤ん坊の日向子が写っていた。

「和成さんも陽子さんも悲しそうな顔をしてる」房子は二人の表情が気になった。
陽子は話している頃に撮った写真だと説明した。

そしてその年、昭和22年が色んな事があった年だったと振り返る。

― 松本駅の火事から何日か経過し、萩原校長から少し残ってくれといわれた陽子は放課後、教室で待っていた。
陽子は待つのがさほど苦にならないといった感じだった。

「お待たせして申し訳ございません。お子さんのほうは?」萩原が静かに教室に入ってきた。
「大丈夫です。」座っていた陽子は立ち上がり返答した。

「素敵なご家族ですね?」萩原は先日の丸庵での出来事を思い出しながら笑顔で言った
「ありがとうございます」素直に陽子は礼を言った。

「恵まれてますね。丸山先生は・・・私は大した教師ではありませんでした。家があまり豊かではありませんでしたから。でも勉強は好きでね、勉強を続けるには師範学校いって教師になるくらいしか道はなくてね・・・」萩原校長は自分の反省を振り返るようにゆっくりと教室内を歩きながら陽子に説明した。

そして萩原校長は、生徒の座席に座ると
「だから、ずっと思っていました。貧しくてもちゃんと教育をするよう改革をするようにとね・・・」と自分の考えを伝えた。

そして萩原校長は、また立ち上がり、ゆっくりと陽子の前に歩み寄った。
「大変な仕事ですよね?教師は。4月から学校教育は変わります。これからどんどん変わって行きます」

萩原の口調は速くなったので陽子はちょっと緊張しまう。
「今までのような価値観の教育ではな駄目だ・・・低下した子供達の学力をどんどん上げていく必要があります。わかりますか?」
「・・・はい。」
陽子は真剣に耳を傾けていた。

「その為に私は優秀な教師が必要だと考えます。新しい知識、学力等に抜きん出た教師こそが子供達の学力を向上させる事ができる。過去の時代の教師達ではなだめです。学校全体を見る立場としてそう考えています。4月から我が校は新しく優秀な教師を招き入れることにしました。」

「率直に言います。貴方か高橋先生のどちらかに職を離れて頂きたい・・・高橋先生にはまだお話していません。貴方からと思いました。」
陽子は校長がすまなそうに話すをただ聞いているしかなかった。

「酷なようですが敢えてお聞きします・・・あなたは、ご自分のお子さんより生徒達を優先出来ますか?」
「・・・それは。」陽子は返答に困った。

「お返事をお待ちしております。それではご苦労様でした」萩原校長は教室をスタスタと出て行った。

教室に一人残された陽子は呆然と立ち尽くしてしまう。

「あれ?陽子ちゃん。まだいたの?」
陽子が廊下を歩いていると高橋夏子先生が声をかけてきた。

「どうかした?顔色が悪いわ」夏子は陽子の様子がおかしいことに気づき尋ねたが陽子は笑顔をつくり“だいじょうです”と応えた。
「日向子をむかえにいかないと」陽子は夏子に挨拶をし日向子を預けている村上堂へ向かった。

陽子は村上堂の前で店に一瞬入る事をためらったが明るく店に入っていった。
すると親友の相馬真知子が日向子と戯れていた。
「あ!真知子さん」
「おかえりなさい。陽子先生。」真知子はニッコリと陽子に挨拶したが
「・・・なんだか疲れているね?顔が」と心配そうな表情になる。

「お仕事の方はどう?真知子さん」陽子は話題を真知子の仕事にした。
「なんだかとっても楽しい。今まで一番下っ端だったのに後輩なんかできちゃってね。先輩って呼ばれちゃって。・・・なんだか私、働くのが好き!」とても楽しそうに真知子は説明した。
「尊敬しているのよ。陽子さんのこと」真知子は陽子の顔をみて言った。
「働く女性の模範だわ。こうやって子供を産んでも働くのって素敵だわ」

「・・・それほどのものでもないの。でも良かったわね真知子さん」
本当はその場で真知子に話したかった・・・しかし整理が自分でもできていなくて誰にも話せなかったと陽子は当時を振り返る。

― それから数日後の夜。
「どうした陽子?なんかあったかい?」日向子の玩具(?)を作っていた和成が陽子を心配したが
「いえ・・・、お上手ですね?数さんはこういうの」しかし陽子は話を逸らしてしまう。
寝ている日向子に何気なく手をやると日向子が高熱を出している事に気がついた。

「やだ!この子、熱があります!・・・すごい熱!!お医者様に!」
「うん!」二人は大急ぎで日向子を医者に連れて行った。

― 急患に対応してくれたお医者さんは、日向子を診察台に乗せ診察する。
陽子と和成は難しい顔でその様子を見ていた。

「・・・肺炎です。非常に危険な状態です。」

診察を終えた医者が静かに言った。

二人は辛い表情で日向子をじっと見ていた。


【おひさま 第104話(8月2日放送) 感想・レビュー】

萩原校長、遂に本性をみせてきましたね。
あれはあれで熱血教師だと思うんですが、ただ解らないのは、なぜ陽子か夏子を辞めさせなくてはならないかです。この辺の理由がさっぱり。

凄い理想論だけど、それが陽子達を辞めさせる理由にはならないと思うんですよね。夏子先生が前に萩原校長は、新しい事を言っているけど結局女性を馬鹿にしているのよ!って言ってましたが、そうなのかもしれません。
だとしたらハギー、残念なキャラです。

陽子、夏子の行く末も気になりますが日向子は大丈夫なのでしょうか?っていうか冒頭の写真は、この後の写真なんでしょうね?
あんな暗い顔で写真に写るって・・・よっぽどです。
タイトルの『太陽の決心』にある“決心”と関係がありそうですね。