NHK朝ドラマ おひさま 98話あらすじ&感想

【おひさま 第98話(7月26日放送) あらすじ】

―昭和21年(1946年)12月大晦日。
丸庵は大晦日と言う事もあり、結構、お客が入っていたが蕎麦は相変わらず手に入らなかったので代わりのものを年越しソバとして出していた。
祖母の富士子は「来年も丸庵をよろしくお願いいたします。」と客に丁寧に年越しの挨拶をしていた。
和成は“年越しソバとしてだしている麺”について思い出していた。


――時間は遡り、店が終わったある日、和成は一杯の麺を道夫に出していた。
「どうかいね?」和成はやや緊張した顔で道夫に尋ねた。
「…うーん」道夫は低くうなり難しそうな顔で“どんぶりの中の麺”を見つめた。

「もちろん、納得いかねーのは判るけど…うどんも出せねーし、それでも食べたいと思うんだよね。町の人はさ、暖かい麺をさ」
「おばあさま、どう思うかいね?」道夫は祖母の富士子に意見を求めた。
「…そうですね、やはり食べたいですね。年の瀬には。日本人はね…」富士子は和成の提案に賛成のようだ。

道夫は“どんぶり”をみて笑いながら
「あれだな〜汁がしみねーな。コンニャクじゃなー…やっぱし。俺の作る汁はうめえからさ、みんな飲み干すけど…しみないからといって濃くするわけにはいかないよな……ちと研究だな」
「え?そんじゃ…」和成は若干信じられない様子だった。
「ああ、おばあさまもああ言うんじゃやらないわけいかないだろ?」
「やろう!やろう!」二人のやりとり聞いていた徳子が嬉しそうに言った。

―そんな経緯で“コンニャク年越しソバ”を出していたが、結構盛況のようだった。

―夜になり徳子はのれんを片付けた。
「おばあさま、今日は疲れませんでしたか?」大晦日の忙しさはいつもと違うので陽子は気遣って尋ねた。
「とんでもない。楽しかったわ。大晦日にお蕎麦屋で働けるなんて想像もしていなかったですもの…長生きはするものですね。ありがとうございました。」富士子は嬉しそうに頭をさげた。

「いいえ、そんなこっちこそ、助かっちゃたよね?」と徳子。
「本当にありがとうございました」和成は頭をゆっくり深く下げた。

「きっと、来年はお蕎麦を出せますよ。…でも、お客様はコンニャク麺を食べながら皆、幸せそうな顔をしてました。わたくし、嫌いではありませんコンニャク麺」と和成に伝え「東京へ戻ったら友達に自慢してあげますわ。あらあなた、お蕎麦屋さんで働いたことないの?面白いわよ−って」と誇らしげに笑った見せた。

そして孫である陽子に向きなおし「陽子…本当にありがとう。幸せな時間でした。可愛いひ孫の顔も見ることができたし、お蕎麦屋さんで働くこともできたし…本当に楽しかった。もう思い残す事はありません…」
と意味ありげな事を言い出したので陽子は心配してしまった。
「あ、心配しないで。私は…たぶん、長生きします。そんな気がします。今夜、ここで年越しをさせていただいたら東京に戻ります」と富士子は陽子に言った。

「無理されてないですか?」徳子も富士子の様子を心配したが
「もちろん、無理してますよ。ここにずっといられたら楽しいでしょうからね。無理をしたり、我慢したりするのは大事なことです。そうしないと人間、しゃんとしなくなってしまいますもの。あなた方にこれ以上、甘えるわけにはいきませんいつか、ひ孫や孫に甘えてもらえるような人間でいたいのです。」富士子はやや強い口調で述べた。

徳子は、いつかの新聞で財産を全額寄付したと書いてあったことを思い出した。
「あの、東京での…?」
「暮らしですか?…大丈夫です。私と私の世話をしてくれる人たちが生きていく分は残してあります。しっかりしているんです。私は。」富士子は得意げに言った。
そして富士子はひ孫の日向子に近づき「日向子、またね 元気でね!」と笑いかけた。

―その夜、和成と陽子と日向子は川の字で寝ていた。
「…素敵な人だったね、おばあさま、楽しかった」和成が暗くなった天井を見つめて口にした。
「ありがとうございます」

ゴーン…どこかで除夜の鐘が聞こえた。
「良い年だったね…今年は。来年はもっと良い年になるよ…きっと」
「…うん、いい年だった」和成はもう一度言った。
とても穏やかで幸せな年越しだったと陽子(若尾文子)は振り返る。

―そして昭和22年
久しぶりに飴屋を訪れた陽子(と日向子)
「陽子ちゃん!おいでなー!」と中から飴屋の女将、村上カヨ(渡辺えり)が出迎えた。「お久しぶりです!お店開けたんですねー!」と陽子。
「なんもねーけどな」とカヨの主人貞夫(斉木しげる)が答えた。
育子と真知子は店で陽子の到着を待っていた。

「・・・陽子ちゃんがお母さんかぁ…うちは子供できなかったから…あんた達の事、娘みたいに思ってた。…だから本当に会いたかった。…日向子ちゃんは私の孫みたいなもんだいね」とカヨは涙目で話した。

「うんまい!」3人は久しぶりに舐める飴屋の飴に舌鼓を打っていた。
「…それ、特別な飴だから。しっかり味わってな」と飴屋夫婦が言った。飴屋夫婦の下には日向子が大事に抱っこされている。

育子「陽子、学校いつから復帰?」
陽子「10日から」
真知子「あら、すぐだわね?」
陽子「これからが大変…」

3人は学生時代に戻ったように飴を楽しみながら話を弾ませるのだった。


【おひさま 第98話(7月26日放送) 感想・レビュー】

飴屋夫婦、久しぶりですね~
そういえば、カヨさんと徳子さんは知り合いなんですよね。
カヨさんが復帰したという事は、また安曇野で何かが起こるのかな?

コンニャク蕎麦ですか・・・なんかとてもヘルシーです。
一時、コンニャクらーめんって流行りましたけど、ほらダイエットとかいって。食べた事無いんですが、今日はコンニャク蕎麦が美味しそうだったので今度、売っていたら買ってみます。

さて、お婆様、どうやら東京へ帰ってしまいました。
たぶん、もう一回くらい出てくるんじゃないでしょうかね。
前に『一度だけ助けてあげる』って魔法のランプの精みたいな事を言っていたから。
財産が無いところをみると、金銭面での援助ではないようですね。