カーネーション あらすじ 第49話

勘助は名誉なんか要らないから兵隊になりたくないと意気消沈している。
最初、めでたいと思っていた糸子だったが暗く沈む勘助をみていると何だか不憫な気持ちになった。
勘助が出征するという事で小原家では隣近所(善作、木之元、木岡達)が集まって賑やかな晩餐会が開かれいた。
落ち込んでいる勘助に善作達は、弾になんか当たらない、腹さえ気をつけていたら帰ってこられると励ます。
そんな話を聞いているうちに勘助はだいぶ明るさを取りもどす。

そして勘助は岸和田商店街の人々に見守られ、出征していくのだった。
その2ヶ月後、勘助から無事を知らせる葉書が玉枝の元に届く。
玉枝から葉書を見せてもらった糸子は葉書の文章が所々、墨で塗りつぶされている事に気づいた。
「あの子…アホやさかいな。書いたらあかんこと書いたんや思うねん」
墨で塗られた事情を玉枝は糸子に説明した。
しかし糸子は「…ホンマあの墨許せん」と夕食時になっても一人腹の虫が収まらないのだった。

― 昭和14年
戦争により国民に様々な負担が課せられるようになってきたが、岸和田の女性達が洋服に夢中になったせいで糸子のオハラ洋装店は空前の繁盛振りだった。

糸子はお腹に2人目の子供ができ、辛そうだったが店で相変わらず働いていたが、遂には倒れてしまう。
善作とハルは子供が産まれるまで神戸の松坂家へ行くように迎えを呼んだ。

店の事を心配する糸子だったが、善作とハルは聞く耳をもたなかった。
夫・勝も店の事は自分もいるし、妹の静子もいるので問題ないと糸子を静養させようと説得する。

そして糸子は神戸に行く事になり迎えの車に乗り込んだ。
「優ちゃんの弟が産まれるよってな(笑)」
善作は糸子を見送る際、長女・優子に言った。

「弟かどうか知らんで」
糸子は善作にぶっきらぼうに言うが善作は弟で小原家の世継ぎに違いないと聞く耳を持たない。
店の事が心配なまま糸子を乗せた車は発進するのだった。